岡本林檎園の基本姿勢は、自分たちが行きたいような林檎園にすること。
 その考え方を大事にした結果行き着いたのが「リンゴ狩り・ゆったりコース
 普通のりんご狩りと何が違うのかよく分からないという方もいらっしゃるので、そのあたりを整理してみました。

●プチ贅沢を

「食べ放題です」とお話しすると、初めてのお客様は「そんなに食べられないわ」とおっしゃいます。
 そこで、「食べ放題ですが、元を取れるのは、よほどのリンゴ好きか体育会系の学生さんぐらいです。喫茶店でコーヒー一杯飲んだと思って、園の中に入って自分が食べたいなと思うリンゴを自分でもぎ取って食べるという贅沢な時間を味わってみてください。コーヒー飲み放題の喫茶店が、リンゴ食べ放題に変わった、りんご園喫茶店みたいなもの。制限時間はありません(※)し、椅子とテーブルも置いてあるので」と話すと、ほとんどのお客様に納得していただけます。
 リンゴだけではなく、林檎園の空間をまるごと味わっていただきたいと思っています。

家族1

基本的には時間無制限ですが、座席数に限りがあるので、混雑する日は時間帯によっては二時間程度でお願いする場合もあります。ご了承ください。

●りんご狩りは自己責任

「リンゴ狩りゆったりコース」に入るお客様には、「お土産で持って帰るリンゴと食べきれないものは別会計になります」とお話しするのですが、たくさんなっているのを見ると、ついあれもこれもと取って、食べられると思ってナイフを入れてはみるものの、結局食べきれずに残してしまう方がたまにいます。
 「すいません食べきれなかったのでこれも一緒に精算してください」というお客様がほとんどですが、なかには「 食べ放題だと言うから、美味しくないのは食べ残してもいいんだと思って、あれこれ取って食べてみた。何がいけないの?」とおっしゃる方も。でも、それはルール違反。
 美味しいリンゴの見分け方を聞いても、なかなか上手く取れないという経験から、すこしずつ美味しいリンゴを見分けられるようになります。そんな体験もりんご狩りの醍醐味の中に入っているのだと思っていただければ幸いです。
 あまり美味しくなく感じても、家に帰って食べてみると案外美味しかったり、ジュースやサラダにも使えるので、よろしくお願い致します。

食べ比べ

●同じ樹になっているリンゴが同時に全部美味しくなるといいのですが

一本の木になっているリンゴでも、早くできるものと遅れてできるものがあります。
 その幅は結構広くて、なかには、ものすごく遅れてできるものもあります。一見同じようにみえて、なかなか見分けるのが難しいのです。
 園主の私が、見分け方を教えるのですが何年来ていても分からない人もいれば、一度でコツをつかんで、美味しいものばかり取っていかれる方もたくさんいます。
 そうなるためには、やる気と、根気が必要ですが、そんな方に出会うと園主もタジタジ、収穫のアルバイトに来て欲しいぐらいです。
 美味しいリンゴを取りたい方は、遠慮せずに園主に本気で見分け方を聞いてみてください。

●マイリンゴの樹を見つける

数人でりんご狩りをするときに園主の私がお薦めするのは、みんなで同じ樹のリンゴを取るのではなく、それぞれ自分が美味しいと思ったリンゴを別々の樹から取って、みんなで食べ比べること。
 リンゴは、畑や樹によって微妙に味が違いますが、その違いは食べ比べるとよく分かります。そうやって、より美味しい樹を見つけると、それがマイ(私の)リンゴの樹になります。
 夫婦やカップルなどお二人だと、たくさんの樹を食べ比べるのが難しいのですが、そんなときはお隣さんとシェアしてみるのもいいかもしれません。

インドの子ども

●美味しいりんごを取るための四箇条

①日当たりがよい場所になっているものを選ぶ(ただし、日当たりは時間によって変わるので要注意)
②樹からリンゴを取るときはお日様を背中にしてリンゴを見ること。(色の違いなどがよく分かります。)
③赤いリンゴはより赤いもの。みどりのリンゴは黄ばみ始めたものを選ぶと良い。(赤すぎるもの、黄ばみすぎるものは要注意。過熟で柔らかい場合もあります。)
④早く取りたい気持ちを抑えてじっくりと選ぶ。(でも、時間をかけすぎると迷い始め、取れなくなることも…)

迷うリンゴ狩り